Unione Japan
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UNIONE No.93 表紙

ウニオーネ誌 Web版 No.93


2025年5月12日 発行 目次
巻頭言
見ないのに信じる人は幸いである  Fr. 濱崎 敦
ローマ本部誌より
希望の歌を歌いたい  マリア・C・カスティリョン
サレジオ家族
サレジオ会 ニュース  来日100周年・新管区長・新総長
同窓生より
45年の時を超えて   短大 村松 喜久美
日本管区連合
2025年 本部総会報告
支部からの便り
小百合ホーム城星明星世田谷静岡短大東京星美ホーム
年間目標
ストレンナ2025
本部より
モルネーゼスタイル
祝!
誓願60周年を迎えるシスター方
本部から
編集後記


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巻頭言

「見ないのに信じる人は幸いである」

サレジオ会 日本管区長 Fr. 濱崎 敦

2025年4月27日 総会時 ミサ説教より

ウニオーネ総会にあたって、ここへ来る間にふと思い出したことを、皆さんと分かち合いたいと思います。

Fr.濱崎

一月に仕事でフィリピンへ参りました。 飛行機の中でキャビン・アテンダントが私の席のところへ来て「サレジオ会の神父さまですか?」と言うのです。 私は普段十字架は付けないのですが、フィリピンへ行くのに、十字架をつけていれば何かいいことでもあるかと思って(笑)付けていたから、きっと司祭だとわかったのですね。 「はい、そうです」と答えたら、「私は星美の卒業生なんです」っておっしゃるんです。 「よく分かりましたね」と言うと「サレジオ会の神父さまは大体わかるんです」と言われました。 それで飛行機に乗っている間私はそのことに感激していました。 そして飛行機を降りるときに彼女がメッセージをくれたんです。 「今日お会いできてよかったです。今日が私にとって最後のフライトになります。私にとって今も、星美の教育とドン・ボスコの精神は心の支えになっています。 本当にありがとうございました。 最終フライトでサレジオ会の神父さまに会えたことは、神のはからいだと思います。」 というメッセージでした。私は星美にも学校にも関わったことはありませんけれども、同じサレジアン・ファミリーとして、星美の、そしてドン・ボスコの教育が、彼女の心の支えになっているということを知り、本当に嬉しく思いました。

今日の福音では、復活したイエスと出会う弟子の話が語られます。 私たちは復活した主イエスとの出会いというと、何か天上のこと、この世のことではないことのように思いますが、実はそうではありません。 私たちの日常生活の中に主イエスがいらっしゃる、ということです。 問題は、私たちがそれに気づくか、気づかないか、ということ。 おそらくイエス・キリストが亡くなった後、多くの人が復活したイエスの姿を見たと思うんです。 けれどもそれに気づいた人は本当にわずかです。 弟子の一人であるトマスでさえ、私は手と脇腹の傷にこの手を入れなければ信じない、と言ったわけです。 けれども最後に、私は神を、イエスを信じますと言いました。 だからイエスはトマスに、「私を見たから信じたのか。見ないで信じる人は幸いである」と言うわけです。

それは私たちへの宿題になっているんです。 私たちも、日常生活の中で、人との関わりの中で、人との出会いの中で、どれだけ主イエス・キリストに会っているかがわかっているということで、他の学校の卒業生とは違う生き方をしているのではないかなと、思います。

「神のいつくしみの日」(復活節第2主日 福音)

その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家の戸に鍵をかけていた。そこへ、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。そう言って、手とわき腹とをお見せになった。弟子たちは、主を見て喜んだ。イエスは重ねて言われた。「あなたがたに平和があるように。父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなた方を遣わす。」そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。「聖霊を受けなさい。だれの罪でも、あなた方が赦せば、その罪はゆるされる。だれの罪でも、あなたがたが赦さなければ、許されないまま残る。」

十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。そこで、他の弟子たちが、「わたしたちは主を見た」と言うと、トマスは言った。「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、また、この手をそのわき腹に入れてみなければ、わたしは決して信じない。」さて八日の後、弟子たちはまた家の中におり、トマスも一緒にいた。戸にはみな鍵をかけてあったのに、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。それから、トマスに言われた。「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」トマスは答えて、「わたしの主、わたしの神よ」と言った。イエスはトマスに言われた。「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」



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希望の歌を歌いたい

タイトル
イタリア本部 会長 マリア・カルメン・カスティリョン

世界連合誌 表紙

親愛なる同窓生の皆様

最近、少々考えさせられる興味深い問いが私の中に起こってきました。 それは「同窓生としてこの聖年に何を期待するのか」というものでした。 初めはすごくいい考えだと思ったのですが、残念なことにすぐに答えられず、落ち着かなかったので私は寝てしまうしかありませんでした。 でも休んでいる間に、聖年について深く考えることができたのです。

先ず基本的なことに気付きました。 それは同窓生として私たちは聖年に何かを求めるのではなく、むしろ私たちが聖年に何を提供できるかを考えるものなのだ、ということです。 聖年が教会に提示してくださる計り知れない恩典を感じながら、問い直しました。 「私は同窓生としての方向性を示せているだろうか、またこの聖年が一部の特権的な立場にある人のためだけでなく、すべての人のために約束されたものになっているのだろうか。」と。

聖年は恵み、赦し、慈愛、そして何よりも希望に向かって開かれた窓です。 神様の限りない愛に出会うための招きです。 フランシスコ教皇は聖年について「一人ひとりの期待を超えるお恵み」だと表現されています。 この言葉からインスピレーションを受けて、私は同窓生全員のために彼らのバックグラウンドに配慮しつつ、この恵みを体験できるような居場所を作るように求められているのを感じました。 この聖年が、開かれた革新の時となるように共に働きましょう。 改革の力は、回復と希望を必要としている人みんなの心に触れることができるでしょう。

若い同窓生にとって、この希望のメッセージは特に重要です。 私たちの使命をやり遂げるにあたり強く響く一つの真理があります。 それは「希望は欺かない、キリストは決して欺かないから。」という言葉。 これは若者が聴き、見て、行動に生かすべきメッセージです。 今年のストレンナは、「キリストはあなたと共にいて、決してあなたを見捨てず、諦めない」というこの真実を思い起こさせます。

2024年5月9日の教皇様の説教は、聖年に私たちが必要としているたくさんの美しい可能性を示してくれています。 「心をキリストに向けて高めましょう。たくさんの絶望に傷つけられた文明社会の中で希望を歌う聖歌隊となるように。行動で、言葉で、日々の選択で、ちょっとしたよいことや、どこにでもある親切を広める忍耐をもって希望を歌いたい。なぜなら、そのメロディーは心の中に喜びを目覚めさせ、命を抱きしめる勇気を奮い起こさせるからです‥‥」



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サレジオ会 来日100周年

来日100周年

1926年2月8日、チマッティ神父他7名の司祭方が門司の港に着き、日本での第一歩を踏み出しました。それから100年、初期の宣教師の意思を継いで、今、サレジオ家族は大きく成長しています。 2026年2月8日、この記念すべき100年目の日を祝うため、東京カテドラルの大聖堂でミサとセレモニー開催が予定されています。


サレジオ会 新管区長 着任

昨年6月、サレジオ会日本管区の管区長として、フランシスコ・アシジ濱崎敦(はまざき あつし)神父が任命されました。 1968年生まれ、1999年司祭叙階。新管区長に今年度の総会でのミサを司式して頂けましたこと、感謝いたします。

サレジオ会 新 総長 着任

今年3月25日、トリノ・ヴァルドッコで開催されたサレジオ会第29回総会において、サレジオ会 新総長としてファビオ・アッタール神父が選出されました。ドン・ボスコの11人目の後継者となります。ファビオ神父はマルタ出身。青少年司牧の担当者として来日された経験もあります。

新総長・管区長
左から、濱崎管区長、アッタール総長、中田副管区長


本部の活動より

第3回アジア・太平洋FMA同窓会会議

2024年10月17〜21日

「ルーツを再認識し夢を新たにする」をテーマに掲題の会議が開かれ、ウニオーネ本部デレガータと役員2名が出席。

EAO 会議には、タイ、東ティモール、香港、ミャンマー、ベトナム、インドなどから、多様な文化の国々の方々と交流。 それぞれの活動報告やワークショップが行われ、互いに、ひとつの夢に向かって団結し、協力してきた成果を披露した。 最終日の夜にはカルチャーナイトのイベントが行われ、各国のダンスや音楽を楽しむことができた。 日本からはピアノ独奏と歌を披露し大きな拍手をいただいた。 どの国の方々も積極的に交流をはかろうとする姿が、強く印象に残った。

本部・支部 役員研修会

2024年11月16日 調布FMA聖ヨゼフ修道院

研修会U 研修会 午前中、Sr.小島本部デレガータによるウニオーネについての説明と、フィリピン研修の報告が行われた。 近隣の支部に加えて城星支部役員も参加。ウニオーネの歴史についてのDVDを鑑賞しながら昼食。 続いて修道院内のFMA歴史資料館を見学。 研修の最後は、顧問の梅村氏が発見した秘蔵の「ウニオーネの歌」を皆で歌い、なごやかに終了。 その後、サレジオ神学院へ移動し、チマッティ資料館へ。館長のマルシリオ神父様から説明を受けながら興味深く見学。 チマッティ神父様の数えきれない楽譜達に圧倒されつつ有意義な一日を過ごす事が出来た。


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同窓生から こんにちは!


45年の時を超えて

同窓生の皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?私が星美短期大学幼児教育学科を卒業して45年が過ぎようとしています。

短大なのに制服着用。髪型も肩までしか伸ばせない。アルバイト禁止。男女交際禁止という、私たちを苦しめた? いや、楽しみながら人として育ててくれた、現代では考えられない厳しい校則がありましたが、在学中の2年間、私たちは「カトリック精神」を基礎とした中で保育者となるための育成を受けました。 保育者自身が「心豊かに生きる」子どもに接する大人として自分と向き合い謙虚になり「子どもに学ぶこと」さらに、ドン・ボスコの「一人ひとりに寄り添うこと」の大切さを身に付けて卒業したのだと感じています。

星美短大の仲間とのつながり クラス会

シャンソン歌手をしている同期生が「コンサート」や「星の会」という食事を楽しみながら会う機会を作ってくれたお陰で17期生はつながることができたのです。 浪江の活動を知った同期生からは「パンフレット」や「チラシ」制作や「手作りおもちゃ」の提供がありました。 「クラス会」を開催した折には参加者から支援金をいただき、たくさんの仲間に支えられて「こすもす~ママと一緒~」の活動がこんなにスピーディーに実現したのだと感謝しています。

山中

また、「浪江・子どもプロジェクト」の活動資金作りのために「星美学園幼稚園・小学校」で子どもが使用する「袋物」を販売することになりました。 VIDESの手作りの方々の協力を得て「ソーインググループ」を立ち上げ、制作・販売をしています。 この活動にも同期生からの協力があり、「袋物」を提供していただきました。

「浪江・子どもプロジェクト」との出会い

私たちの担任であったSr.稲川孝子が1994年から行っているVIDES Japanの活動の中に「浪江・子どもプロジェクト」があることを聞き、早速2024年に浪江で子育てしているママたちを応援しようと「こすもす~ママと一緒~」の活動を幼児教育学科17期生の仲間で立ち上げました。 子育てをしているママたちがちょっとした気分転換をしつつ、乳幼児期の関わりの大切さを知り、楽しみながら子育てできるように、幼児教育という専門性と各々が子育て経験や幼稚園・保育園・障がい児保育などを通じて培った経験・知識などを活かし「自分にできることを無理なくする」ということでお母さんたちに寄り添える「子育てママの居場所づくり」が目的です。

イベント イベント

卒業以来45年という月日が流れましたが、私たち幼教17期生の中には他にもいろいろな場所で自分の専門性を活かして活動している仲間がたくさんいます。 このような活躍の素地を作ってくれた星美学園での教育に感謝。 同窓生の皆様、そして皆様のご家族が健康で自分らしく過ごすことができますようにお祈りいたします。



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ウニオーネ日本管区本部 2025年総会 報告

2025年4月27日
総会出席者

前日の冷たい雨から一転、汗ばむほどの気候に恵まれた赤羽の星美短大玄関ホールに次々と到着なさる懐かしいお顔、そして初めてお会いする方々。 ウニオーネの総会は一気に同窓会の雰囲気となりました。
 総会に先立って昨年6月に就任されたサレジオ会の濱崎敦神父様の司式でミサが捧げられました。
(お説教は本誌の巻頭言として掲載しました。)
 この日、ベトナムでの会議出席のためご不在だった宮脇管区長に代わってFMAサレジオ家族担当評議員の川下和子シスターよりお言葉を頂き、その後ウニオーネからの献金をお受け取り頂きました。

同じ根から成長している 私たちサレジオ家族

 サレジオ家族担当 Sr.川下ご挨拶

Sr.川下和子 先ほどのミサのお説教をお聞きして、卒業生は星美のことを懐かしく思っている、そして、ドン・ボスコの精神、星美で学んだことが心の支えになっている、ということが一番大事なことなのだと、改めて思いました。

ウニオーネは日本の8つのサレジオ家族の一つです。 8つのグループはそれぞれ独立しているのですが、同じ一つの根っこから素晴らしいものを頂いているのです。 それは、ドン・ボスコのカリスマ、そこから栄養をもらって成長しているのです。

昨年私たちファミリーの代表者の会議でSr.レスリーが、これからはコンスルタ(助言・相談)について学んで下さいとおっしゃったのですが、それは、サレジオ会やサレジアン・シスターズが、指導していくとか、導くということではなく、それぞれの家族は独自に発展していくもの、サレジアン・ファミリーとして一緒に歩いていくもので、SDBやFMAに属するものではありません。 ウニオーネは卒業生一人ひとりがサレジオの精神、そしてサレジアン・シスターズの精神をもって日常の生活を歩んでいって頂きたい、それがとても大事だということです。

イエスさまは私たちのために命を捧げてくださいました。 教皇様の死のように多くの人に見守られなかったけれども、今はたくさんの方がイエスさま無しでの生活はないのです。 さらにイエスさまは復活なさって私たちの中に生きているのです。

今日の神父様のお話にあったように、日常生活の中であかしをしていく、それがウニオーネの務めではないかと思いますし、私たちサレジアン・シスターズの務めでもあります。 日常生活の中で活きなければ何にも意味がないのです。

私のところ(調布の聖ヨゼフ修道院)には、サレジアン・シスターズとして長年に亘って、たくさんの同窓生を送り出した方、台所などの見えないところで働いた高齢のシスター方が大勢いらっしゃいます。 歳をとられてもいつも人々のために祈っておられるシスター方に、私はいつも尊敬の念をもって奉仕させていただいていますが、今日はこうしてウニオーネの総会に参加させていただいたことを感謝しております。

総会風景 ご報告

本部・支部それぞれが、活動報告・予定を発表した後、次の項目について話し合われました。

総会の様子 総会の様子 総会の様子



検討された課題
  • サレジオ会来日100周年記念イベントについて
    現在のところ、来年2月8日に東京カテドラル大聖堂に於いて100周年記念ミサが行われることが決められています。他の件については、随時サレジオ会から発信されることでしょう。

  • ウニオーネ説明会に使用されている紹介DVDについて
    現在のものはかなり以前に作成したものなので、既に内容は変化し、若者たちへのアピール力も不足していると思われます。 新しい映像を制作するとして、今後何をどう進めていくかを検討することとなりました。

  • 個人情報の漏洩を防ぐために
    ウニオーネ誌、支部誌をホームページ等にアップするにあたって、顔や名前を無防備に掲載することは如何なものか、というご質問を頂き、それに対応すべき法的な問題などについて調べることや、本人の承諾確認の徹底の必要性などについて話し合いました。

2024年度 本部活動報告

  • 2024年
  •  4月 ウニオーネ本部総会開催
  •  5月 ウニオーネ誌第92号発行・同誌のWeb版作成
        《https://www.unionehonbu.com/》
  •  6月 同窓会世界連合の年間報告会に会長とデレガータがオンライン参加
  •  10月 サレジオ家族コンスルタにオンライン参加
  •  10月 17~21日 FMA同窓生世界連合アジア地区大会
        (於 フィリピン)に役員2名とデレガータ参加
  •  10月 Sr.井上(FMAローマ本部訪問担当評議員)と面会。
         短大・東京・星美ホームの各支部代表者と共に
  •  11月:ウニオーネ役員研修会(22名参加)
  • 2025年
  •  1月:サレジオ家族合同評議員会に代表者参加
  •  2月:サレジオ会来日百周年オープニングミサ・セレモニーに代表者参加
        サレジオ家族臨時コンスルタに代表者オンライン参加

2025年度 本部活動計画

  • 2025年
  •  4月 ウニオーネ日本管区 本部総会 開催
  •  5月 ウニオーネ誌93号発行
  • 2026年
  •  1月 サレジオ家族合同評議員会に参加
  •  2月 サレジオ会来日100周年記念式典参加
  • その他
     サレジオ家族コンスルタに代表者オンライン参加
     FMA同窓会世界連合守るネーゼとの連携
     サレジオ家族主催行事への参加
     毎月の対面・オンラインによる本部定例会


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支部からの便り


ウニオーネ小百合

夢と希望の実現に向かって

この春大学を卒業した一人の同窓生についてご紹介します。

小学生の頃から絵を描くことが好きだったMさんは中学で美術部に入って技を磨き、高校生になると暇さえあれば絵を描き、時にはホーム内の壁装飾やパンフレットの挿絵などの協力にも快く応じてくれました。 そういった経緯もあり、大学は特技を活かせる分野に進みました。

最初は心細い独り暮らしからのスタートでしたが、持ち前の忍耐強さと真面目さで4年間の学業を終え卒業へとたどり着くことができました。 卒業を前に卒業制作に取り組んできたMさんから、嬉しいことに卒業制作展示会への案内が届き、職員や在園している子ども達も観に行くことができました。

写真はその時の様子です。「Mちゃん上手!」「漫画もある!」と興味深く見入っていた子ども達にとって卒園後の先輩の姿は大きな憧れと励みになっていくことと思います。

小百合ホームに小学校高学年から入所し、当時から現実を受け止めるには沢山の葛藤がありながらも一つ一つ乗り越え、努力を重ねてきたMさんがこれからもマリア様の見守りの中で夢をあきらめず前進して行ける事を心から願うと共に、後に続く子ども達の成長と幸せを願い祈り続けています。

 

小百合

ウニオーネ城星

希望に錨をおろし、ともに歩もう

私たちは母校でカトリックの精神を大切にし、希望を胸に未来へと歩む力を育んで頂きました。「希望」とは困難の中でも光を見出し、前に進む勇気を与えてくれるものです。

学生時代、私たちは夢を語り合い励まし合いながら学びの日々を過ごしました。卒業してそれぞれの道を歩む今も、同じ価値観を共有する仲間として希望を分かち合えることは大きな喜びです。

ウニオーネの活動を通じて、私たちは世代を超えて繋がることができます。例えば卒業生の経験や職業に関する講演会や交流の場を設けることで若い世代に希望と勇気を届けることができると思います。また、社会貢献活動を通じて私たちが学んだ精神を広げてゆくこともできると思います。ウニオーネがたくさんの人々に希望を与えることができる場所であり続けたいと思います。

また個人個人が希望を持ち続け、どんな小さな夢でも実現に向けて一歩踏み出せばその夢は、希望は叶うかもしれません。皆が互いに支え合い、励まし合うことでその一歩は力強いものになることでしょう。

ウニオーネの活動がたくさんの希望を育み、未来を照らすことができますように。


城星

ウニオーネ明星

    寒い! ああ寒い!

    身を縮めて歩む私

Pansy

    「あれ?なんだ?!!」キラッと光る

    黄色いもの

    走り寄るとパンジーの花二輪

    春でもないのに凜と咲いている

    思わず「強いのネ!!」と声かけする


   なぜ聖地で戦争が起こるの?

   聖地を汚して欲しくない

   犠牲になるのは子ども達

   乳房を押す小さな手

   うつろな目に涙

Pansy

   カメラにはにかむ半泣きの顔


    あゝ!!抱きしめたい

    この子達 助けて!助けてあげてー

    テレビの放映を見て常に思う

    どうぞこの子ども達があの苦境の中で

    めげずに強く生きてほしい

    あの寒風に負けずに咲く

    パンジーの花のように

    老いゆく私の切なる願い


ウニオーネ世田谷

「希望」

それは、父を10年前、母を去年、自宅で看取るという経験を通じて、終末医療の意義を深く考えるようになった事がきっかけでした。

両親が病を患い、それぞれ余命が限られていると告げられたとき、一人娘の私は自分には何が出来るのかを考えました。 両親は残された日々を病院ではなく、自宅で穏やかに過ごしたいと希望していたので、医療の「医」の字も知らない私は、手探りでその希望に近づけるよう、周囲の方の大きな大きな協力を頂きながら、限られた時間を無我夢中で過ごしました。

そして、最期の瞬間まで両親の傍ににいられたことは、様々な辛さや寂しさや苦悩の中にも、深い安らぎと心からの感謝がありました。 10年前の父の時と、去年の母の時と、医療や介護の仕組みも大きく変わってはおりましたが、家族の心身の負担、先の見えない毎日の不安、そして「この選択で本当によかったのか」と自問する日々等々、周囲の絶大なる協力なくしては、私は数日で挫折していたと思います。

そのような形で両親を見送り、そこから色々自分の中で自問自答を繰り返し、辿り着いたのが、「最期の時間に向き合うご本人とそのご家族に寄り添い、安心して旅立てるようお手伝いが出来ないものか」と、いう漠然とした思いでした。

とした思いでした。 そんな時、両親共に最期までお世話になった主治医が「まずは地元の方から~」ということで、主に地域の高齢者、そして子供たちやそれを支える若者世代の集いの場を設立されることになりました。 その場で集う人に耳を傾け、出来る事から一歩ずつ~という活動を、お医者様目線で始動することになり、そのお手伝いを是非~と声を掛けていただきました。

素人で知識も何も無いので、まずはお話を伺う事しかできませんし、手探りで進むしかありませんが、私の想いを理解して下さった主治医の先生に助けて頂きつつ、その先に、終末医療の一端を担う何かが見えると信じて、とにかく一人でも多くの方に安心して頂ける時間を作っていきたいと考えております。

いつかは皆、神のみもとに旅立ちます。その時を、本人や周囲の方が幸福と感謝に満ちて迎えられるお手伝いが出来るよう、前に進みたいと思っております。

今までの生き方からは考えても見なかった未知の世界での、自分の心に芽生えた希望ですが、これも両親をはじめ家族、関わってくださった医療関係者の方々、そしてこの思いへ導いて下さった神様にも心から感謝しながら、少しでも叶えていけるよう努めてまいりたいと思います。これが、今の私の「希望」です。


ウニオーネ静岡

未来へのバトン

静岡星美が共学化して早いもので四半世紀。 その後、校名も変わりましたが、同窓会はその後も女性会長のもと、女性役員のみで運営を続け、同窓会までが本格的に共学化する日をじっと待っていました。 とはいえ高校卒業後に静岡を離れる会員の方が多く、二十代のうちは学業や仕事で同窓会への参加はあまり見込めません。 何とか男子同窓会員を集められないかと、総会に主だった男子会員をひとテーブルに集めたこともありました。 ところがその後すぐにコロナ禍に見舞われ、総会そのものが開催されず、その試みも中断しました。 しかし、「二十歳のつどい」への参加者が年々増え、男子の参加者も増加し、「三十歳のつどい」も学園が企画してくれることになりました。 「三十歳のつどい」開催に関しては母校に戻って教員として働く男子卒業生たちが核となって、先輩後輩をつなぐ要ともなってくれています。 このつどいは同期同輩、先輩後輩、部活仲間のつながりが、再生されるいい機会となっています。 そして、同窓会を「手伝いますよ」という男性会員も出てきました。 実際にサレジオ祭の同窓会売り場にも、新年のつどいにも男性同窓会員の姿も見られるようになりました。 同窓会の後継者にバトンを託していくにあたって、まさに希望の光が差し込んでいます。

静岡 新年 静岡 三十

ウニオーネ短大

ストレンナ『希望』

星美短大は2024年度の入学生を最後に短期大学としての使命を終えることになり、マリア様に見守られながら学生生活を送り巣立った私たち卒業生は学び舎を失う寂しさを感じています。

そんな時にストレンナから2025年の目標として『希望』が発表されました。 ローマ人への手紙で聖パウロは「希望は失望に終わることはない」と説かれています。 人生の様々な場面で想い出して心の故郷となっている母校が閉校するという現実に直面する私たちにとって希望はなんでしょうか? 私は同窓会組織であるウニオーネ短大に希望を見いだしたいと考えています。 全国に八千人を超える仲間がいる組織を短大がなくなっても維持・活性化するために皆で知恵を出し合い社会の変化に適応できる取り組みを続けていきたいと思います。 同窓生が文字通り『ウニオーネ=一致』できるように祈りつつ。

短大

 


ウニオーネ東京

「希望」は自分で掲げるもの

改めて例を挙げずとも、昨今の日本の社会情勢はかなり悪い。2024年3月時点の世界幸福度ランキングでは、日本は134か国中51位だった。日本の子どもの7人に1人は、3食食べられていないという。こんな国で、一体どう希望を持てというのだろう!

誰もがそんな気持ちになっています。でも、ちょっと待ってください。我が国のODA実績は、2兆7540億円となりました。因みに我が国の実績は、米国、ドイツに次ぐ第3位です。 日本の政府予算は、2025年度で過去最大の115兆5415億円とされています。こんなにも大きなお金が国内外に使われているのに、なぜ幸せだなぁと思える人が少ないのでしょうか?

一つは、本当に必要な場所に使われていないからではないでしょうか。そしてもう一つは、誰のためにどのくらい役立ったかが見えない上、自分でも調べないからではないでしょうか?

私たちの母校では、自分で考え自分で行動するということが当たり前です。先生が教えてくれないから、親がやってくれないからということは言えません。分からないのは自分のせい。自分でやらないなら、誰もやってくれないのです。

卒業生である私たちは、同窓会活動を通して「誰のためにどのくらい役立っているか」を社会に示しながら、「必要な場」を常に見極め注力しなければなりません。

それは即ち、学校で受けた教育を実生活で生かすこと。卒業生同士が年齢の垣根を越えて助け合い、支え合うことでどのような成果があったかを「見える化」しなければならないということです。卒業生には会費の納入だけでなく、協働する場と行動が必要です。

今までは卒業生の集いや、学園祭での販売活動を通して卒業生同士の交流を図ってきましたが、今年度からは共学化に伴い男性も入会されます。活動内容を現状に合ったものに刷新し、同窓会活動の成果を卒業生の皆様に実感していただけるようデレガータとともに役員一同一層努めます。卒業生一人ひとりにも、同窓会活動にさまざまな形で参加していただき「あぁ、この学校を卒業して本当によかった!」と幸せを感じていただきたい。

今年はこのような希望を自ら掲げ、協働しましょう。


ウニオーネ星美ホーム

同窓会活動(2024)

2023年度は、本部から二つの支部を訪問し、各支部の状況を伺いました。

「公益財団法人東京都福祉保健財団子供が輝く東京・応援事業」の助成を受けての退所者支援事業(若年者への食料等の配布会、自宅訪問)は引続き実施し、支援団体の協力の下継続した活動が出来ています。食料等配布会は 年4回開催(延べ参加人数88人)、食料等の配達は31名の同窓生を対象としました。

月31日(祝・月) に実施した「二十歳を祝う会」では、二十歳を迎えた 5人の卒園生を招き、多く集まった職員やボランティアさんと共に盛大にお祝いしました。また、SNS(LINE や Instagram)を活用した情報発信を継続しながら、組織的に取組んでいる退所者支援(相談業務等)も順調に実施出来ています。

集える場所「サローネ」の完成に伴い、同窓生が気軽に集い、交われる行事を企画し、全ての人の心のふるさとになれるよう、職員一同、同窓会の更なる発展の為に、力を合わせて尽力したいと考えております。 短大1 短大2




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ストレンナ 2025


希望に錨をおろし、ともに歩もう


ストレンナ2025ポスター

希望は空高く跳躍することでもなければ、地球を離れ宇宙へと飛び立つロケットに乗るようなことでもありませんし、船を海の真ん中に漂わせることでもありません。 神は私たちに約束をし、それを守ろうとなさいます。 だからこそ、神は救いの錨であるキリストを遣わし、私たちが毎日、高波に翻弄されつつ航海する人生を生きながらも、永遠に変わらぬものに固く結ばれるようにしてくださったのです。 天を見上げながらも、地に足をしっかりとつけて歩めるように。 旅は長く、冒険に満ち、時には美しく、楽しいものです。 あなたは未踏の地や、嵐の中では不安を感じる時もあるでしょう。 でも何があろうと前に進み、あなたの後ろに道を作るのです。 キリストは人を神に結びつけ、私たちと世界が必要とする希望を与えてくださいます。 その希望こそが私たちを巡礼者として動かし、歩ませてくれるのです。 希望は欺きません。 キリストこそが希望だからです。

*  *  *  *  *

ストレンナとは、年の初めにサレジオ会総長より発信される、サレジオ家族の年間目標。


同窓生の活動とライフスタイルのよりどころ

サレジオ精神

本部支部役員研修会において配られた「ウニオーネの基本的精神」を表わすプリント

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誓願60周年
おめでとうございます

神様の祝福が豊かにありますように

ばら

  Sr.明松 ユリ子 テレジア
  Sr.古川 千恵子 テレーザ
  Sr.小濱 静子  マリア
  Sr.小畑 カズ子 テレジア
  Sr.小山 キヌヨ マリア


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編 集 後 記

このウニオーネ誌が皆様のお手元に届く頃には、新教皇様は決まっているでしょうか? ガザへの空襲は止んでいるでしょうか? ウクライナは? ミャンマーは? 祈ることの大切さを教えて頂けた私たちは幸いです。


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